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「…ホントに?」
本来、そんな身勝手な提案は即座に却下しなければいけないのでしょう。でも、私は完全に柴田君のペースにハマッてしまったようです。
「うん。僕とのエッチで君の性感が良くなり、そして君が少しだけ旦那さんにアドバイスしてあげれば、きっと夫婦のセックスは画期的に変わってくると思う」
「そ…そうなの?」
「うん。だからこれは浮気とか不倫ではなく、治療…いやカウンセリングと言ってもいいかな。罪悪感は感じなくてもいいんだ。今から僕と実験してみよう」
「…」
さすがに悩まざるを得ませんでした。柴田君の言い分は、なんとも独善的なものだとわかっていましたが、彼の言うことにも一理あるような気がするのです。
(だって、このままでは夫婦のエッチに満足出来ないまま、年を重ねそうな気がするんですもの)
私の懊悩を見透かしたように、柴田君は自信満々に見えました。
「だから、一度でいいから僕のペニスを受け入れてもらえないかな?きっと、君たち夫婦にとってもプラスになると思うよ」
「…」
正直な気持ち、私は抱かれたかったけど、愛する夫を裏切りたくない気持ちも事実。
(でも柴田君は『カウンセリング』と言った)
そう、これは浮気のセックスではなく、私たち夫婦の性の問題に柴田君が身を挺して協力してくれようと言うのです。もう、あれこれ悩むのは止めにしました。
「ね、お願いだから…」
「わかりました」
「…えっ?」
「カウンセリングをお願いします。ただし、一度きりです」
私は柴田君にぺこりと頭を下げていました。
一瞬だけ驚いた表情をした柴田君でしたが、すぐに優しい笑顔を湛え、もう一度キスをしてくれました。そして静かに私の肩を抱くと、ベッドルームへといざなったのです。

「あの…シャワーを…」
柴田君に肩を抱かれながら廊下に出た時、私はなんとかそれだけ言うことが出来ました。
「あ、ああ…そうだね。一緒に入る?」
「それは…ダメ」
「あはは、わかってる。バスルームはこっちだよ」

掃除の行き届いたバスルームで一人になり、私はホッと一息つきました。
(ついにここまで来てしまった…)
感慨深いものはありましたが不思議と迷いは無かった。矢は放たれたのです。
私は裸になって柔らかくシャワーを出すと、白い肌を慈しむように撫で洗いしました。
やがて脱衣室の方で人の気配が…
(もしかして…入ってくるつもり?)
もちろん柴田君はそんな不作法な男ではありませんでした。
「朋子…タオルとバスローブをここに置くから…」
「あ…ありがとう」
ジェントルマンな柴田君の声を聞き、私は丁寧に身体を浄めながら、思わず微笑んだのでした。
(つづく)

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2012.08.31 Fri l 浮気の効能 l コメント (4) l top