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藤永祐実27歳。
全日本女子バレーボールの精神的支柱としてチームを引っ張る大黒柱で、国民的人気選手である。
名門相模原実業高校時代から春高バレーやインターハイで大活躍してマスコミから熱い視線を浴びた。
ショートカットが似合う女子高生時代、キャッチフレーズ好きのテレビ局が付けたニックネームが『ボーイッシュビューティー』。
キリッとした美形、すらりと伸びた手足に意外と大きな胸を激写しようと、体育館にはカメラ小僧たちが集結して警備関係者としょっちゅう揉め事を起こしていたが、そんな喧騒をよそに本人は悠々と高校三冠を決めてしまう。
卒業後はVリーグの名門・レッドエスパーダ入団。
早々にアタッカーとしてチームの中心選手となり、元々強豪チームだったこともあって、あっさりとVリーグ優勝を経験、おまけに得点王をも獲得してしまう。
19歳で全日本初招集。初めての大会となったワールドカップバレーでは、レフトのサイドアタッカーとして先発出場すると、外国勢のお株を奪う強力なスパイクを連発して堂々たる世界デビューを飾った。
身長170センチはアタッカーとしては小柄だが、抜群のスピードと勝負勘、コースを打ち分ける頭脳的な攻撃などで、長身の外国人選手たちをきりきり舞いさせたのだ。
21歳の時、アテネ五輪にエースアタッカーとして出場。
ただし、この時は大会前から腰を痛めていて思うようにポイントを決められず、途中交代させられる試合もあり、チームもべスト8止まりに終わっている。
その後はスキャンダルに巻き込まれたりしたものの、アテネの反省から力任せの攻撃一辺倒ではなく、頭脳的な攻撃や守備にも力を入れ、さらに精神的にも大きく成長。
25歳の時に挑んだ北京五輪では、エースアタッカーの称号こそ若い選手に譲ったものの、ブロックアウトを狙ったスパイクやフェイント、磨き抜かれたサーブに加えて守備も巧みで、状況によってはトスも上げられるオールラウンドプレーヤーに成長していた。
性格は前向きでどんな窮地に陥っても決してあきらめず、チームメイトたちを叱咤するも、試合が終われば明るいキャラクターで観客を魅了する。
特にインタビューでの受け答えは絶妙で、一度など世界大会で強豪に逆転勝ちした試合で、感涙にむせぶ男性アナウンサーに代わってヒーローインタビューを取り仕切って喝采を浴びた。
この頃には『ボーイッシュビューティー』と呼ばれた時期から、年齢相応の落ち着いた女らしさも備えて来ていて、元々が色白で眉目秀麗なことから『スノービューティー』と呼ばれたり、対照的に熱いプレーを見せた時などは『燃えるファイティングスピリッツ!』だの『ジャパン魂!』などとアナウンサーが絶叫した。
この人気を周囲が放っておくはずがなく、雑誌の表紙やテレビのスポーツバラエティー番組にも常連のように出演し、ついにはテレビCMにも登場して幅広い人気を獲得。特に女性向け栄養ドリンクのCMでは、バレーボールのユニフォーム姿のほか、OLやお姫様、女子高生姿などの七変化が話題となり、商品も爆発的な売り上げを記録した。
一部では、北京オリンピック後に引退、芸能界入りかと騒がれたが、本人は『オリンピックでメダルを取るまでは辞められない』と現役続行を宣言。2012年のロンドン五輪を目指すと明言した。
そして一年間のイタリアセリエA留学を終え、新たにVリーグに参戦した新進チーム『アルタイル』への入団を発表。
親会社の名物社長自らが入団交渉し、日本人選手史上最高額の年俸で契約を果たし、若いチームの牽引役を任せられる。
さらにロンドン五輪を見据えたチーム作りを急ぐ全日本の前原監督からキャプテン就任を要請され、これを快諾。ニックネームもそのまま『キャプテン』と呼ばれるようになる。
名実ともに、日本の中心選手として王国復活の期待と責任を負ったのである。

まさしく順風満帆な選手人生、実力もあるが人間的な魅力にも溢れ、監督たちからは信頼を、後輩たちからは尊敬を、そしてファンからは親しみを受けるスーパースター。
ところが人間はそう簡単なものではない。
まるで竹を割ったように開放的で気前のいい性格と評判だが、一皮剥けば餅をついたような性格だったりする。
まあとにかく、この藤永祐実がこの物語の主人公の一人となる。
(つづく)

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2010.11.13 Sat l 泣き虫エリナ l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

今回は
随分キャラクターを作りこみましたねぇ(笑)。
でもまぁ「餅をついた様な性格」の人がどんな活躍するか楽しみです(笑)。
2010.11.13 Sat l 私の碇で沈みなさいっ!. URL l 編集
私の碇でさんへ^^
サラッと書くつもりが、どんどん筆が進みました^^;
真の主人公登場まで、かなり時間が掛かりそうです^^
2010.11.14 Sun l スマイルジャック. URL l 編集

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